某テナントの4か所目の雨漏りはALCと防水層のつなぎ目でした。外壁の下部が防水の立ち上がりの内側に入り込む構造になっていました。通常、外壁は防水層の外側に設置され、内部に雨水が侵入しても排出される仕組みになっています。しかし、この建物では雨水が外壁内部に入り込むと、そのまま室内に流れ込んでしまう構造になっていたため、雨漏りの特定が非常に困難でした。
構造上の問題点としては
外壁下部が防水立ち上がりの内側に入り込んでいる
雨水が外壁内部に侵入しやすい構造
侵入した雨水が室内に直接流れ込む

補修内容
大がかりな工事を避けるため、今回はコーキングを厚めに打つことで対策を行いました。本来であれば、外壁下部に水切りを設置するのが理想的ですが、外壁を剥がす必要があるため、現実的には難しい状況でした。

今回のポイント
建物の構造上の問題が雨漏りの原因であったこと
応急処置としてコーキング補修を行ったこと
根本的な解決には外壁改修が必要となること
常識にとらわれず調査をする難しさを改めて実感致しました。