屋根塗装の作業工程・「コロニアル・カラーベスト等」

高圧洗浄「水洗い」

写真では確認できないですが、足場設置時にメッシュシートを張れているのですが、屋根洗浄では、メッシュシートだけでは不十分な場合が多く、汚水の飛散が懸念されます。

そこで、弊社では防炎シートやブルーシートをさらに張りめぐらすことで、飛散を最小限に抑えています。これは、近隣の方への配慮にもつながります。

洗浄は、100~150kg/㎡の圧で高圧洗浄を行い、汚れを根こそぎ落とします。状況によってトルネードタイプのノズルも使用しますが、飛散が大きくなるため、隣接地への影響が心配です。

近隣の方への影響を抑えるため、飛散防止対策を徹底し、洗浄を行います。

鉄部関係のケレン

洗浄では鉄部のケレンが出来ないので、手作業でケレンを行います。錆が出てない場合は表面の汚れや塗料の密着を良くするために傷をつける程度で、錆が進行している場合は、ペーパーやワイヤー等でがっつり行きます。

洗浄における鉄部ケレンの限界と手作業ケレンの必要性

洗浄のみでは鉄部のケレンが十分に行えない為、手作業によるケレン作業が必要となります。手作業ケレンは、適切な方法で実施することで、塗装の耐久性を向上させる重要な工程となります。

錆の進行状況に応じたケレン方法の詳説

1. 錆の発生していない場合

  • 目的:表面の汚れ除去と塗料密着性の向上
  • 方法:
    • #120~#240程度のペーパーやすりを使用し、表面に微細な傷をつける。
    • 研磨後は、ケレン粉を完全に除去する。
      • エアブローや清掃用布を用いて、ケレン粉を丁寧に取り除く。
      • 残留ケレン粉は、塗料の密着性を著しく低下させる。

2. 錆が進行している場合

  • 目的:錆の完全除去と素地の露出
  • 方法:
    • ワイヤーブラシ、ディスクサンダー、用いて、錆を完全に除去する。
    • 錆の程度に応じて、適切な工具を選択する。
      • 広い面:ディスクサンダー等
      • 狭い面:ワイヤーフブラシ等
    • 錆が深い場合は、#60~#80程度の粗いペーパーやすりを使用する。
    • 研磨後は、ケレン粉を完全に除去する。3ケレン後の確認と塗装への影響

3.ケレン後の確認と塗装への影響

  • ケレンが十分に行われていないと、塗料の密着が悪くなり、剥がれやすくなる。
  • 錆や旧塗膜が完全に除去されていることを確認する。
  • ケレン作業は、塗装の仕上がりに大きく影響する重要な工程になります。

鉄部の錆止め

当社ではサビ止め作業を以下のように実施しております。使用材料は主に「弱溶剤2液型変成エポキシ錆止め スズカファイン・ワイドさびストップ」を使用しています。ただし、「塗肌は弱溶剤1液型エポキシ錆止め」の方が仕上がりが綺麗です。下塗りに関しては性能を重視して作業を行っております。

下塗り「シーラー・フィラー」

屋根の下塗りは、弊社では基本シーラーを採用しております。フィラーでも良いのでしょうが、なんか吸い込みの激しい基材の上に浸透しにくい下塗りを塗装するのが気持ちが悪い的な感じですか。もし弊社がフィラーを塗装する場合は一度、水性カチオンシーラーを挟んでその上にフィラーを塗装していく感じになります。但し、基材の痛みも吸い込みがない場合はフィラーを直塗りしてなも大丈夫です。 実際、シーラーを塗装する場合は表面が濡れ色にならないといけないので、予算の関係もありますが2回塗りになる場合が多くなってます。 仕上がりに関しましてはフィラーの方が圧勝になります。 使用材料は水谷ペイント「弱溶剤系2液型エポキシ樹脂シーラー・エポックマイルドシーラーか弱溶剤系2液型ポリウレタン樹脂シーラー・マイルド浸透シーラー」になります。

縁切り

職人さんに写真を撮らせてたんで、わかりにくい写真になってます💦

屋根の塗装はローラーなどで行いますが、その過程で、屋根材(スレート)の重なり部分で塗料が硬化し、塗料の膜(塗膜)が屋根材の隙間を塞いでしまうことがあります。 「縁切り(えんきり)」は、この隙間部分の塗膜を除去し、水の通り道を確保する作業です。「縁切り」を適切に行わないと、屋根材の内部に雨水などが浸入し、雨漏りや腐朽(ふきゅう)の原因になってしまいます。

セイム

要は塗り替えによる雨漏りを防止する作業になります。 タスペーサーという製品をスレートとスレートの間に挟んで隙間を確保する作業になります。2種類あり弊社では、通気性能やクッション性能、耐溶剤性などをアップした01の方が標準仕様になっております

こんな形の製品です。

上塗り「基本2回塗り」

最後に上塗りを行いますが、せっかくタスペーサーでスレートとスレートの隙間を確保してますので、その隙間を塗膜で埋めない様に小口を刷毛塗り。ローラーも手間がかかりますがスレートに沿って横に塗っていきます。 縦に塗ってしまうとスレートとスレートの隙間に塗料が溜まってしまう場合がありますので、ご注意ください。 この現場では仕上がりがあまり良くなかった為、上塗り3回・下塗り2回の5回塗りになってますが、本来は上塗り2回・下塗り1回の3回塗りが標準になっております。使用材料は水谷ペイント「弱溶剤2液型シリコン変成塗料 パワーシリコンマイルドⅡ」になります。

スレート系屋根の場合は、鉄部が絡んでる場合が多いので水性塗料での塗装の場合でも、鉄部は溶剤系の塗料で塗装をしてもらいましょう。